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2017-04-02

さらば紙風船

◆PCゲーム買い取りでそこそこ知名度のあった紙風船、今後は通販オンリーになるとの事で実店舗が閉店になりました。
 
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 美少女ゲーム全盛期だった頃は、ソフマップやらメッセやらのショップ特典目当てで複数買いをしたユーザーが余ったゲーム本体を売りに来る場所でした。
(ショップ特典目当てで)同じゲームを何本も買うユーザーがいて、そのユーザーが手元に1本残して残りのゲーム本体を売り、店は未開封の新古品として新品よりも1,000~2,000円安く店頭に並べ、それをゲームだけ欲しい人達が買っていくという、そんな流れだったんですね。

 それから、美少女ゲーム全盛期をちょっと過ぎたあたりから紙風船にはもう一つの役割が増えました。不人気のゲームを流通会社から仕入れて売る商売です。
 PCゲーム業界は、人気ブランドの人気ゲームがある一方で「何でこんなクソみたいなもの作ったんだ?」と誰もが思うゲームも沢山売られていました。当然、そういうゲームはワゴンセールになっていたわけですが、メーカーは「ワゴンで売られてると自社のブランド価値がどんどん落ちていく」と流通に文句を言うようになってきたんですね。
 それでワゴンセールになる商品は(新品販売をする)店舗から引き上げて、紙風船にブッ込まれるようになりました。新品販売の店舗にあるようなB0版の特注ポスターが紙風船の店舗に貼ってあったりしたのは、余剰分を流通会社からもらってたからなんです。

 そんな特殊な立ち位置にあった紙風船は、市場動向を見るにはちょうど良いお店でした。どのタイトルが売れているのか(萌えゲなら平積み台の陳列量、抜きゲなら販売価格で判断)、ユーザーの購買力はどれだけあるのか(月末金曜日(美少女ゲームの発売日がだいたい重なる日)からの3日間でどれだけ品揃えがよくなるかで判断)等々、色々な事が見て取れるので、秋葉原に行ったら必ず通っていました。実は、紙風船で売ったり買ったりした事が一度もないんですけどね。

 紙風船の実店舗閉店は寂しいですね。
 ああ、ついに美少女ゲーム業界の息の根が、止まるのか。

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